この記事の要約
ハイフ(HIFU)は人体への影響が大きい医療行為と整理され、2024年6月の厚生労働省通知(医政医発0607第1号)で扱いが明確になりました。看護師は医師の指示のもと、医療提供施設で行う場合に関わることができますが、指示のない単独施術は違法です。医師の側にも管理責任があり、ハイフは医師と看護師が連携して安全に運用するもの。独立や連携を考えるなら、機器選びより先に、合法に運用できる体制づくりを優先するのが後悔しない順番です。判断に迷う点は、専門家に個別に確認して不安を解消していきましょう。
- ハイフは医療行為。医師以外の単独施術やエステサロンでの実施は認められない
- 看護師は医師の指示下・医療提供施設でなら関わることができる
- 医師の指示なき単独施術は違法。医師の側にも管理責任がある
- 体制が先、機器は後。可否は専門家に個別確認する
目次
- 1. ハイフ(HIFU)とは?医療ハイフとエステハイフの違い
- 2. ハイフは看護師が打てる?医療行為と医師法の関係
- 3. 看護師がハイフを行うための条件
- 4. 違法になるケースと、医師・看護師それぞれの責任
- 5. これから独立・連携を考える看護師が確認すること
- よくある質問(Q&A)

1. ハイフ(HIFU)とは?医療ハイフとエステハイフの違い
これからハイフの基本と、医療ハイフとエステハイフの違いについて解説します。
- 1-1. ハイフの仕組みと、なぜ慎重さが必要なのか
- 1-2. 医療ハイフとエステハイフは何が違うのか
1-1. ハイフの仕組みと、なぜ慎重さが必要なのか
ハイフ(HIFU=高密度焦点式超音波)は、超音波を一点に集めて熱を生じさせる仕組みの施術です。狙った深さに働きかけられる一方で、出力や当てる場所を誤ると、やけどや神経まわりのトラブルにつながる可能性が指摘されています。
これは美容の話というより、人体に対してどれくらい影響を与えうるか、という観点で見られているんですね。厚生労働省は2024年6月7日付の通知(医政医発0607第1号)で、ハイフをはじめ脱毛・アートメイクなどについて、違法となり得る例を改めて整理しました。つまり国として、扱いに注意が必要な施術だと位置づけているわけです。
実際の現場でも、同じ機器でも当て方ひとつで仕上がりも安全性も変わります。だからこそ、誰がどんな体制で行うかが問われます。
ハイフは効果の大小だけで語られがちですが、その前に安全に行える体制かどうかが土台になる施術だと考えておくと、判断を見誤りにくくなります。

1-2. 医療ハイフとエステハイフは何が違うのか
両者の一番の違いは、医療機関で医師の管理のもとに行われるか、そうでないか、です。
2024年6月以降、厚労省はハイフを医療行為と整理し、医療提供施設以外、たとえばエステサロンでの施術は認められないという考え方を明確にしました。検索でも「エステサロンのハイフはなぜ禁止?」という解説が並ぶのは、この通知が背景にあります。
街なかでは、以前は気軽なメニューとして案内されていたお店もありました。そこから一転して、医療機関での提供が前提という整理になったため、現場では「うちはどうなるの?」という戸惑いが広がりました。
看護師さんが押さえておきたいのは、医療ハイフとエステハイフは名前が似ていても、法的な扱いがまったく違うということ。この前提を踏まえると、次の看護師は打てるのかという疑問にもまっすぐ答えていけます。
2. ハイフは看護師が打てる?医療行為と医師法の関係
これから、ハイフが医療行為とされる理由と、看護師の業務範囲について解説します。
- 2-1. ハイフが医療行為と整理されている理由
- 2-2. 看護師の業務範囲(医師法・保助看法)
2-1. ハイフが医療行為と整理されている理由
ハイフは、医師の医学的な判断のもとで行うべき医療行為に当たると整理されています。
医療行為とは、医師の医学的判断や技術がなければ人体に危害を及ぼすおそれのある行為のこと。ハイフはまさに、出力や照射部位によって体への影響が変わる施術なので、ここに当てはまると考えられているわけです。誰が使うかではなく、行為そのものの性質で判断される、という点がポイントになります。
医療レーザーや脱毛も同じ枠組みで語られることが多いですよね。ハイフだけが特別なのではなく、人体への影響が大きい施術はまとめて慎重に扱われている、という流れの中にあります。
ハイフを医療行為として捉えると、このあと出てくる医師の指示が必要という条件が、すっと腑に落ちると思います。
2-2. 看護師の業務範囲(医師法・保助看法)
看護師は、医師の指示があれば、診療の補助としてハイフに関わることができます。
医師法第17条は「医師でなければ医業をなしてはならない」と定めています。一方で保健師助産師看護師法第37条は、看護師が医師の指示のもとで診療の補助を行えることを示しています。この2つを重ねると、医療行為であるハイフは、医師の指示という条件つきで看護師が担える、という形が見えてきます。
日々の現場でも、看護師さんは医師の指示のもとで多くの処置を担っていますよね。ハイフもその延長線上で、医師との連携があってはじめて成り立つ施術だとイメージすると分かりやすいです。
つまり、看護師がハイフを打てるかどうかは、資格そのものよりも医師の指示・連携があるかで決まってきます。次の章で、その具体的な条件を見ていきましょう。
3. 看護師がハイフを行うための条件
これから、看護師がハイフを行うために必要な条件を解説します。
- 3-1. 医師の指示があること
- 3-2. 施術場所は医療提供施設に限られること
3-1. 医師の指示があること
看護師がハイフを行う大前提は、医師の指示があることです。
厚労省の通知でも、医師の指示のない看護師単独での施術は違法とされています。ここで言う指示は、名義だけ借りるような形式ではなく、対象や方法、注意点について医師の医学的な判断が実際に働いていることが求められます。
施術前のカウンセリングで、禁忌に当たらないか、出力をどうするかといった判断に医師が関与している。こういう実態があってはじめて、指示があると言える状態に近づきます。書類だけ整えて中身が伴わない、という状態はリスクが高いんですね。
ですから、ハイフの導入を考えるときは、医師の指示・連携が実際に機能する体制かを真っ先に確認しておくと安心です。
3-2. 施術場所は医療提供施設に限られること
ハイフは、医療提供施設で行うことが前提になります。
2024年6月の通知では、医療施設でないエステサロン等での実施は認められないという解釈が示されました。場所の条件は見落とされがちですが、ここを外すと、ほかの条件を満たしていても問題になりかねません。
独立や業務委託を考えている看護師さんの中には、サロンの一室で、と構想する方もいます。けれど、その場所が医療提供施設としての要件を満たしているか、医師の管理が及ぶ体制かは、最初に確かめておきたいところです。
医師の指示と施術場所、この2つはセットで満たすもの。どちらか一方では足りない、と覚えておくと判断がぶれません。
4. 違法になるケースと、医師・看護師それぞれの責任
これから、違法になるケースと、医師・看護師それぞれの責任について解説します。
- 4-1. 医師の指示なく単独で行うと違法になる
- 4-2. 医師の側にも管理責任がある
4-1. 医師の指示なく単独で行うと違法になる
医師の指示がないまま看護師が単独でハイフを行うと、違法と評価されるおそれがあります。
これは厚労省の通知ではっきり示されている点で、脱毛やアートメイクと並んで、ハイフの単独施術が違法な例として挙げられています。違反があった場合には、行政指導や、場合によっては警察との連携といった対応が取られることも明記されました。
現場目線でこわいのは、本人に違法の自覚がないまま進んでしまうケースです。良かれと思って引き受けた施術が、実は指示の実態を欠いていた、ということは起こり得ます。だからこそ、体制を整えてから始める順番が大切になります。
打てるかどうかの判断は、自分ひとりで抱え込まず、医師や専門家と確認しながら進めるのが安全です。
4-2. 医師の側にも管理責任がある
責任を問われるのは看護師だけではありません。医師の側にも管理責任があります。
通知では、医師は看護師が違法行為を行うような状況を作り出してはならない、という趣旨が示されました。つまり、指示を出す医師にも、体制を適切に管理する役割が求められているということです。
これは看護師にとって、ある意味で心強い整理でもあります。ハイフは医師と看護師が二人三脚で安全に運用していくもので、どちらか一方に丸投げする話ではない、というメッセージだからです。
連携先の医師と、責任やリスクの線引きまで率直に話し合えているか。ここが、安心して長く続けられるかどうかの分かれ目になります。
5. これから独立・連携を考える看護師が確認すること
これから、独立や連携を考える看護師が確認しておきたいことを解説します。
- 5-1. 合法に活動できる体制を先に固める
- 5-2. 残った不安は専門家への確認で消す
5-1. 合法に活動できる体制を先に固める
機器を選ぶより先に、合法に運用できる体制を固めるのが、後悔しない順番です。
ハイフは、医師の指示・連携と、医療提供施設という場所の条件がそろってはじめて行えます。逆に言えば、この体制さえ設計できれば、看護師が活躍できる道はちゃんと開けます。買ってから使えなかった、という事態を避けるためにも、体制が先、機器は後、という順番を意識したいところです。
独立を考え始めた方の多くが、まず機器の性能や価格から情報を集めがちです。けれど、本当に最初に確認すべきは、医師と組める体制を作れるかどうか。ここが固まると、その後の機器選びも資金計画もぐっと現実的になります。
体制づくりは地味で時間もかかりますが、ここを飛ばさないことが、結局いちばんの近道になります。
5-2. 残った不安は専門家への確認で消す
最後に残る不安は、専門家への確認で解消していきましょう。
ハイフの可否は、施術の内容や体制によって個別に変わります。だからこそ、一般論だけで自己判断せず、弁護士や行政書士、連携先の医師に具体的なケースで確認することが、いちばん確実な安心材料になります。
調べれば調べるほど不安が増える、という経験はありませんか。情報が断片的だと、かえって迷ってしまうんですよね。そんなときは、自分の状況をそのまま専門家に相談してしまうのが近道です。
正確な情報で一つずつ不安を消していけば、ハイフは看護師にとって、十分に現実的な選択肢になります。

CL.hubが取り扱うクリニカルマシンについて
本記事で解説した医療レーザーや医療ハイフなど「医療行為」に当たる施術は、医師の指示・管理のもとで行う必要があります。一方、CL.hubが取り扱うクリニカルマシンは、医療機器に該当しないエステ向けの区分であり、医師の関与なく導入・使用いただけます。
※施術内容によっては医療行為に当たる場合があります。導入時は区分について個別にご確認ください。
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よくある質問(Q&A)
Q1. 看護師がハイフを打つのは違法ですか?
医師の指示がないまま単独で行えば違法と評価されるおそれがあります。医師の指示のもと、医療提供施設で行う場合には関わることができます。具体的な可否は体制によって変わるため、専門家に確認してください。
Q2. エステサロンでハイフを続けることはできますか?
2024年6月の厚労省通知で、医療提供施設でないエステサロン等での実施は認められないという解釈が示されました。続ける場合は、医療機関での提供や医師連携など、合法な体制が前提になります。
Q3. 医師の指示さえあれば何をしても大丈夫ですか?
指示は前提条件のひとつで、実態として医師の管理が機能していることや、施術場所の要件も問われます。形式だけ整えれば良いというものではないため、体制全体を確認しましょう。
※本記事は一般的な法令の考え方を整理したものであり、法的判断は専門家確認を前提とします。特定の施術の適法性や効果を保証するものではありません。(参考:厚生労働省通知 医政医発0607第1号 令和6年6月7日)

